虚血性心疾患
ステント血栓症発症時のOCT所見についてはいくつも報告がありますが、さかのぼってステント留置術を行った時点でどのような所見であったかについて検討した報告はありませんでした。奈良医大の経堂先生らによる論文「Post-Stent Optical Coherence Tomograph…
トルナスtornusという冠動脈狭窄部貫通カテーテルがあります。下図のような構造で反時計回転を加えながら押し進めていくと冠動脈の高度狭窄や閉塞部を通過していくというデバイスです。術者が時計回転で進めようとしている場面に何度か遭遇しました。 私たち…
数日前に1回だけ胸部圧迫感があったという患者さんが来られました。過去2日間は全く症状はないとのことです。 心電図はこんな感じでした。(注:この心電図はよく似た別の患者さんのものです。) 以前の心電図にはなかった、陰性T波が前胸部誘導に認められま…
LCXへのPCI予定患者さんの治療方法を検討する際に、主治医がガイディングカテはQ curveを選択というので、私が「Q curveよりCLSかVLの方がいいんじゃない?」とコメントする場面がありました。 「弘法筆を選ばず」という言葉があります。 私たちは弘法大師で…
造影剤アレルギーの予防法について議論する機会がありました. 日本医学放射線学会では 「ヨード造影剤ならびにガドリニウム造影剤の急性副作用発症の危険性低減を目的としたステロイド前投薬に関する提言」の改定について で以下の推奨がなされています. …
Hot Lineセッションで発表されても、論文発表に至っていないものもあります。 PARALLAXです。 Angiotensin receptor-neprilysin inhibition compared with individualized medical therapy for comorbidities in patients with heart failure and preserved …
The ISCHEMIA Trialのサブ解析です。 タイトルは「Initial Invasive versus Conservative Management of Stable Ischemic Heart Disease Patients with a History of Heart Failure or Left Ventricular Dysfunction: Insights from the ISCHEMIA Trial」でC…
LoDoCo2試験です。 Low-dose colchicine (LoDoCo)試験の結果を多数例で追試したものです。CCD5000例に対して低用量コルヒチン(0.5mg/day)とプラセボを比較し、コルヒチン群で心血管イベント(cardiovascular death, spontaneous (nonprocedural) myocardial i…
2020 ESC Guidelines on Non-ST-Segment Elevation Acute Coronary Syndromesです。 正式なタイトルは「2020 ESC Guidelines for the management of acute coronary syndromes in patients presenting without persistent ST-segment elevation: The Task Fo…
奈良医大と関連病院で喜多揚子先生を中心に行っていた研究の論文「Effects of Fatty Acid Therapy in Addition to Strong Statin on Coronary Plaques in Acute Coronary Syndrome: An Optical Coherence Tomography Study」がJAHAに掲載されました。 Contro…
Tokyo Physiology Friends Liveが始まりました. 8/23(日)11:00-11:40のセッションに登場します. ライブコース1微小循環指標計測の基礎を学ぶ ==================== プレゼンター: 田中信大(東京医科大学八王子医療センター)座長…
大血管転位症(Transposition of the Great Arteries)ではなく、一過性全健忘. (Transient global amnesia : TGA)のお話です。 心臓カテーテル検査後に、突然自分が今どこにいて何をしているのかわからなくなった患者さんがいました。もちろん主治医は大慌て…
野村克也の言葉として知られていますが、もとは江戸時代の大名で肥前国平戸藩の第9代藩主松浦静(静山)の「常静子剣談(じょうせいしけんだん)」に記載されている言葉です。 私たちが治療を行ってそれがうまくいったとき、治療法が良かったのかもしれません…
Hein Wellens先生が2020年6月9日に84歳でお亡くなりになられたとのことです。 EPの世界では有名な先生だそうですが、私にとっては「Wellens症候群」の先生です。 Wellens症候群とは、 1982年に Wellens らによって報告(Am Heart J. 1982 Apr;103(4 Pt 2):730…