What's up? Cardiology

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし

Tornusは反時計回転

トルナスtornusという冠動脈狭窄部貫通カテーテルがあります。下図のような構造で反時計回転を加えながら押し進めていくと冠動脈の高度狭窄や閉塞部を通過していくというデバイスです。術者が時計回転で進めようとしている場面に何度か遭遇しました。

私たちは発売当初から反時計回転で進めるというのは当たり前とおもっていましたが、あらためて添付文書をみてみると,「先端が目的部位を通過するまでガイドワイヤに沿って少しずつ押し進める。 」とか「本品を回転操作する場合は、必ず片手でコネクタ部を持ち、随時溜まった捻りを解放しながら回転させること。」などと書かれているものの、回転方向についての記載はありませんでした。下図の通り、構造上ねじの原理で進めていくので反時計回転が原則です。

トルナスの語源はラテン語の「ろくろ」すなわち、「回すもの」の意味です(多分)。ろくろの回転方向にも時計回転と反時計回転があり、こちらは時計回転が主流です。

Structure