What's up? Cardiology

勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし

PBCって何の略?

プロブレムリストに「PBC」と書いてある患者さんがいました。主治医に何の略か尋ねると、「えーっと、なんとか性肝硬変だったかな?」という返事が。

今日は循環器以外の話題です。

PBCといえば、永らく原発性胆汁性肝硬変(primary biliary cirrhosis: PBC)と呼ばれていた疾患です。詳細は省きますが、消化器内科医でなくても「γGTP高値だけど飲酒歴のない中高年女性」に遭遇した時に想起すべき疾患です。
ミトコンドリア抗体(Anti-mitochondrial antibodies:AMA)の陽性化を特徴とし、治療はウルソデオキシコール酸(UDCA)です。

略語は同じですが、実はこの病名が2016年に原発性胆汁性胆管炎(Primary biliary cholangitis:PBC)に代わっていたのです。もはや肝硬変になる病気ではないというわけです。詳細は「原発性胆汁性胆管炎(PBC)診療ガイドライン(2017 年)」をご参照ください。

というわけで、「循環器内科医の知らない世界」でした。