症候性か有症候性か?
症状がある場合を「症候性 symptomatic」、ない場合を「無症候性 asymptomatic」といいます。最近、「有症候性」という変な用語を見聞きするようになりました。
不整脈非薬物治療ガイドライン(2018年改訂版)では、ブルガダ症候群、早期再分極パターン、早期興奮症候群、心房粗動のとこでは「有症候性」という用語を用いて、徐脈、心房細動のところでは「症候性」を用いています。
2020年弁膜症のガイドラインでは全編にわたり「症候性」ではなく「有症候性」という用語が用いられています。
以前の、弁膜疾患の非薬物治療に関するガイドライン(2012年改訂版)ではすべて「症候性」というい用語を用いており、「有症候性」という用語は見当たりません。
執筆者の好みなのか、有無をはっきりさせるためにあえて「有」をつけているのか定かではありません。英語ではどちらもsymptomaticだと思います。
単に、言葉が時代とともに変化していく様子を見ているだけなのでしょうか。